フィルムカメラの単焦点レンズの50mmと35mmレンズは、標準レンズと広角レンズといえます。
実際には、この焦点距離の違いは非常に比較しにくく、使い分けが難しいともいえます。
人間の目で見た画角に近いと言われている単焦点レンズが、50mmレンズとされています。
一方の35mmレンズは、広角レンズとされている28mmレンズよりは画角が狭く、標準レンズと比較すると広いということです。
単焦点レンズの場合、画質の鮮明さにおいてはズームレンズより優れていますが、撮影状況に即応して焦点距離が変えられない点が不便な点といえます。
撮影の状況を想像したレンズの使い分けが必要となります。
35mmレンズと50mmレンズの比較
35mmレンズと50mmレンズを使い分けるためには、レンズの比較を体感しておく必要があります。
ズームレンズを持っていれば、実際に35mmと50mmの焦点距離の画角で、同一地点からの撮影状態を確認してみます。
35mmレンズの広角に近い画角と、自分の目で見る画角に近い画角の50mmを体感して見ることが、レンズを使い分けるためには必要なことです。
実際の撮影に入る前に、仕上がる写真を想像してレンズを使い分けます。
ズームレンズのように、即座に焦点距離を変更できないことから、撮影に関する予測が重要になってきます。
レンズ選択の使い分け
レンズ選択の際、撮影場所や撮影状況に合わせたレンズ選択と使い分けが必要となります。
特に、単焦点レンズの場合は、焦点距離を変えるにはレンズ交換が必要になり、煩雑さを感じることもあります。
単焦点レンズの最初の一歩として標準レンズと言われる50mmレンズは、人間が何気に見ている際の画角よりも、何かを意識して見ている角度と近いとされています。
そのため、目で見ている画角での景色を切り取る撮影には向いています。
一方の35mmレンズは、50mmレンズと比較して画角が広めになり、人が何気に見ている画角に近く、撮影範囲が広がります。
狭い部屋での撮影の場合、被写体との距離の近いポートレートの撮影には、50mmと比較して使いやすいと言えます。
遠景の撮影において、35mmレンズと50mmレンズの撮影を比較すると、景色全体を切り取る場合と何かを意識した撮影で選択が違ってきます。
50mmレンズの場合、構図を学ぶことには最適なものといえ、被写体との距離から構図を決める必要があり、35mmよりは画角が狭くなりますので、余計なものが写り込まないような構図を選択する使い方が身につきます。
単焦点レンズの使い分け
フィルムカメラの単焦点レンズの使い分けには、焦点距離の体感から選択する必要があります。
人間が何かに注目した際の画角に近いとされる標準レンズである50mmレンズと、それに比較して画角の広い35mmレンズの使い分けによって、構図の違う撮影をすることができます。
単焦点レンズでの撮影には、被写体との距離感や背景のボケ感を想像した上で、撮りたい写真の想定をした選択が大切といえます。
そのためには、単焦点レンズでの被写体との距離感と仕上がりの予測を事前に体感しておくことといえます。