デジタルカメラやスマホの台頭で、フィルムカメラは新機種の登場もなく衰退傾向にあります。
しかしながら、一部のデジタル世代の若者や愛好者の間で、フィルムカメラの人気再燃の傾向も見られます。
フィルムカメラの人気再燃のきっかけとなったのは、富士フィルムの「写ルンです」ともいわれています。
富士フィルムの「写ルンです」といえば、30年前にブームとなったフィルムにレンズを搭載した使い捨てカメラで、発売30周年を記念して写真集が発売されたことで、フィルムでの写真に注目が集まったことが、人気再燃の理由の１つといえます。
フィルムカメラのレトロ感のある描写
フィルムカメラの写真の人気再燃には、デジタル写真にはないレトロ感のある描写の魅力も理由の１つといえます。
デジタル写真の解像度の高いクリアーな画像に慣れている世代にとっては、フィルムカメラで撮影した写真が、新鮮に感じられたことが人気再燃につながっています。
昨今のデジタル画素数の向上や映像処理の進化で、デジタル写真の解像度の高さや描写のクリアーさは、人間が見ている像よりも、ある意味でクリアーに見えます。
一方のフィルムカメラの写真は、人間の目で見る印象に近く、曖昧さを持った表現のような描写に近く、その点も若い世代には新鮮に感じられ、フィルムカメラを手にする人が出てくるほどの人気再燃となっています。
フィルムカメラの人気再燃につながった別の理由として、インスタグラムの写真加工の中にフィルム写真のような仕上がりになるフィルターが搭載され、それらの加工写真を有名人が投稿したことも挙げられます。
現在では、スマホの写真加工にレトロ感を加工できるフィルター機能を搭載した機種も登場しています。
フィルムカメラの操作する楽しさ
フィルムカメラでの撮影には、デジタルカメラやスマホで写真を撮ることと違い、さまざまな操作を必要とします。
フィルムカメラに手を伸ばした人たちの中には、撮影する際のさまざまな操作自体に楽しさを感じている人も多くいることが、人気再燃の理由になっています。
フィルムカメラでの撮影は、機材を操って写真撮影している実感を得られます。
撮影手順の煩わしさの中に、自分で操作する楽しさを実感することが、デジタルカメラにはない魅力を感じる理由といえます。
フィルムカメラの人気再燃の理由
フィルムカメラの人気再燃には、デジタルカメラやスマホの使用が日常化している中で、フィルム写真の独特の描写に魅力を感じる人が、フィルムカメラを手にしているためといえます。
フィルムカメラ自体に手を伸ばさないまでも、スマホやインスタグラムといったものでの写真加工で、レトロ感のあるフィルム描写に近い仕上がりができるフィルター機能を使用する人も増えています。
デジタル写真の解像度の高い写真から、フィルム写真の曖昧な描写に新鮮さや懐かしを感じ、フィルムカメラに回帰しているのかもしれません。