フィルムカメラでの初心者のレンズ選択は、まず標準レンズの50mmを中心とした28mmから80mm程度のズームから始めるのが無難といえます。
フィルムカメラの初心者でも、デジタルカメラの使用経験がある方が大半であろうという前提で、ズーム機能に慣れていることと、フィルムカメラの基本の焦点距離といえる50mmのレンズでの感覚をつかむことができる上述のようなズームで慣れた後で、単焦点のレンズを検討するべきといえます。
フィルムカメラのレンズは、各メーカーでそれぞれの機種に対応した超広角から望遠に至る多種多様なレンズ群を用意しています。
その中から、初心者が何本ものレンズを抱え、使用方法に苦悩するよりも、まずは一本のレンズを使いこなせるようにすることが得策です。
レンズの焦点距離で被写体の大きさが変わる?
レンズの焦点距離で被写体の大きさが変わります。
広角レンズは広い範囲が写り、望遠レンズは遠くの被写体を大きく写す効果があります。
広角レンズは被写体から遠ざかり、望遠レンズは被写体に近寄ることができるとも表現できます。
焦点距離が変われば、写る範囲が変化し、同一の場所からの撮影であっても、写真の仕上がりが違ってきます。
初心者の場合、焦点距離の違いによる距離感がつかめていないので、標準レンズの周辺をカバーした28mmから80mm程度のズームレンズを使用して、広角レンズから中望遠レンズの手前程度の距離感を掴みながら、撮影での経験を積みながら、レンズの選択の感覚を作るべきです。
単焦点レンズとズームレンズのそれぞれの利点は?
単焦点レンズとズームレンズのそれぞれの利点は、一般的には、次のようなことが挙げられます。
単焦点レンズの場合、一つの焦点距離に焦点を合わせているので、画質を上げやすく、ズームレンズよりも画質が良いとされています。
それに、単焦点レンズの方がズームレンズに比べて、レンズが明るく、背景をぼかす効果も高いといえます。
ズームレンズの場合、何と言っても焦点距離を変えることができることが、最大の利点といえます。
撮影場所の移動ができない場合でも、微妙な構図の変更ができることは、ズームレンズの利点といえます。
フィルムカメラでの初心者のレンズ選択は?
フィルムカメラでの初心者のレンズ選択は、前述のように標準レンズを中心にカバーした28mmから80mm程度のズームレンズで距離感と撮影の感覚をつかんで、その後単焦点レンズを検討するべきです。
初心者の単焦点レンズの組み合わせとして、広角系のレンズと標準レンズ、そして望遠系のレンズの3本を選択することをお勧めします。
具体的には、焦点距離28mm、50mm、135mmといったレンズを選択すれば、単焦点レンズとしての組み合わせとして使用できます。
撮影の経験を積んで、自分なりのレンズ選択を模索することもフィルムカメラの楽しさの一つです。