フィルムカメラの一眼レフカメラなどのマニュアル機の使い方で、初心者が一番悩むのが露出といえます。
今のカメラの主流となっているデジタルカメラやスマホは、撮影に必要な絞りやシャッタースピードといったものから、露出補正までのほとんどを機械が自動的に行ってくれ、構図を決めてシャッターを切るだけの状態にしてくれます。
しかしながら、フィルムカメラの場合は、本来の写真撮影に必要な手順と操作を、自分でやらなければならないマニュアル機が多く、初心者にとっては、使い方が難しいものです。
特に露出に関しては、意味がわからないと、初心者では使い方もわからず、戸惑う原因にもなります。
そもそも露出とは?
写真撮影の際の露出とは、フィルムや撮像素子に光をあてることをいいます。
この露出は、絞りとシャッタースピードの組み合わせで決まり、ISO感度も露出を合わせる際に影響し、写真の出来栄えも左右します。
ISO感度というのは、フィルムの光を感じる能力の感度といえます。
状況に応じた絞りとシャッタースピードの露出を、ISO感度に対応したあわせ方をすることによって、写真もちょうど良い仕上がりとなります。
この時の露出を、適正露出といいます。
適正露出のあわせ方は?
適正露出を選ぶには、絞りとシャッタースピードの組み合わせであることは、前述の通りですが、絞りとシャッタースピードの使い方が、初心者にとっての問題となります。
それには、絞りとシャッタースピードの関係を知ることが、使い方につながります。
適正露出について、写真関連の書籍等でも多く使われている水道の蛇口とバケツの水の関係に例えた説明があります。
バケツに蛇口をひねって水を入れる時の蛇口からの水の量を(絞り)、蛇口をひねっている時間を(シャッタースピード)と考えます。
バケツの水をいっぱいにする方法は、蛇口をひねる量と時間を調整することで何通りもあります。
写真における露出も、蛇口のひねる量(絞り)、水をためる時間(シャッタースピード)の組み合わせと置き換えられます。
蛇口のひねりが少ない(絞りの数値が大きい)と水をためる時間はゆっくり(シャッタースピードは遅く)となります。
絞りを変えれば、それに応じてシャッタースピードも変えなければならないということです。
基本的な露出の使い方は?
適正露出ということについては、前述のようなものになりますが、実際にフィルムカメラでの絞りとシャッタースピードのあわせ方が問題となります。
実際にフィルムカメラで露出を決める際には、ISO感度も影響してきます。
フィルムカメラの多くは、絞り優先、シャッタースピード優先、フルオートといった撮影モードを持ったものがあります。
適正露出のあわせ方は、初心者の場合、フィルムカメラの絞り優先の撮影モードを使用したあわせ方が良いと思います。
使い方としては、被写体に合わせて、絞りF値を合わせ、手振れをしないシャッタースピードかどうかを確認します。
初心者であれば、シャッタースピードは1/125秒以上であれば問題ないとは思いますが、個人差もありますので、いろいろと試してみることです。
初心者の間は、露出のあわせ方は悩むことも多いと思いますが、カメラの絞りとシャッタースピードの使い方をさまざまに試して、被写体と背景のボケ方を体験してみることです。
露出の組み合わせについては、フィルムパッケージにも参考数値の記載がありますので、参考にして試してみることをお勧めします。