フィルムカメラの現像液とは?

フィルムカメラの現像液とは、写真の現像工程でフィルムや印画紙といった感光材料を現像するための薬剤のことです。

フィルムカメラに使用されるフィルムは、化学変化を利用して撮像を記録します。

撮像を浮かび上がらせるための処理が現像であり、その一番最初に使用される薬剤が現像液です。

フィルムカメラのフィルム現像液は、現像主薬を主成分とした溶液です。

現像液の主成分である現像主薬の他には、保恒剤、促進剤、抑制剤などの成分が挙げられます。

スポンサーリンク
camera-studyレクタングル大

フィルムカメラの現像処理

フィルムカメラのフィルムは、撮影終了後に現像処理を必要とします。

感光したフィルムを、フィルム表面のハロゲン化銀を金属銀に還元するために、現像液を使用します。

この還元作用には、現像液の中でも現像主薬が中心的役割を果たし、この還元により、潜像を可視化します。

フィルムの種類の違いがあっても、現像作業の工程と現像液は、基本的に同じ要領といえます。

フィルム現像は、規定の温度や時間で処理し、現像を止める停止液につけ、その後流水での水洗いをして乾燥させることで、ネガやポジといったものに仕上げます。

フィルムの現像液の成分は?

フィルムの現像液は、現像主薬を中心に、いくつかの薬剤を混ぜ合わせた溶液です。

混合されている薬剤の成分は、次のようなものになります。

現像主薬は、現像液のメインの薬剤で、ハイドロキノン、メトール、フェニドン、ピロガロール、アミノフェノール、パラアミノフェノールといったもので構成された薬品です。

現像保恒剤は、現像主薬が無効になった際に、酸化を防止するための薬剤で、亜硫酸ナトリウムが使用されています。

現像促進剤は、現像作用の促進をはかる薬品で、炭酸ナトリウムとホウ酸ナトリウムで構成された薬品です。

現像抑制剤は、フィルムの感光しなかった部分が黒化したり、着色しないための薬剤で、臭化カリウムが使用されています。

以上のような薬剤を溶かした溶液を現像液と使用し、化学反応を利用して、フィルムの撮像を可視化し、ネガやポジの状態に変化させます。

この現像液は、コダックや富士フィルムから市販されているので、個人で現像をする際には、処理するフィルムに合わせた現像液を用意します。

撮影の結果を見るための現像処理

フィルムカメラは、デジタルカメラと違い、フィルムを現像処理してプリントする作業を終了しないと結果を見ることはできません。

撮像を可視化する第一段階が、フィルムを現像液にひたす処理です。

フィルムの表面のハロゲン化銀を、現像液で反応させて金属銀に還元させる現像を行います。

フィルムの現像処理自体は、手順通りに薬剤の中をフィルムを通すことで完結しますので、必要な道具を揃えることができれば、自分で試してみると写真の世界も広がり、フィルムカメラの楽しさも広がりますので、オススメします。

スポンサーリンク
camera-studyレクタングル大

camera-studyレクタングル大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする